旧本堂

旧本堂

昭和52年までの本堂です。村の古い人にとっては、昔はよくここで遊んだなあという思い出の場所でしたが、老朽化がひどく、建て替えました。

 

集会場平成16年までの本堂です。(写真は現在のもの)

現在は集会場として、法要時のお斎・休憩場所として使ったり、寺カフェではみんなでゲームをしたり、そば打ちしたりと、西光寺に来られる方の憩いの空間となっています。南向きの縁側に座ると中庭が目の前に広がり、ゆったりと過ごせます。特に冬場はポカポカ暖かく、暖房がいらないほどです。

現在の本堂

西光寺 本堂 コールテン鋼 

設計はSUPER-OS(吉村靖孝+吉村真代+吉村英孝)さんです。吉村兄弟と大久保兄弟が兄同士・弟同士が高校の同級生、しかもバスケ部で一緒というご縁で依頼したところ、快く引き受けてくださいました。

・どこにでもあるようなありきたりの本堂ではなく、何か新しい形を作りたい。だけど宗教施設であるため、ただ見たこともないようなものであれば良いという訳ではなく、ここに来た人が仏さまを感じられるような、心が清められ穏やかになって救われていくような、そういう印象を与えられる本堂にしたい。

・初めての人でも入りやすいような雰囲気の本堂にしたい。

・以前からあるものはこれまで西光寺にご縁のあった方々の思いが詰まっており、それらはできるだけ残したい。など、その他にもいろいろ制約が多い中、まったく思いもよらないような本堂を設計してくださいました。

話し合いの中で、「アンコール・ワットみたいなイメージで」と言った事がこのような形になるとは。そして外壁の素材はコールテン鋼という鉄板です。コールテン鋼が錆びていくことにより風合いがどんどん変わり、またその錆自体が保護膜となり建物を守るそうです。新築から数年は錆がボロボロと付いては落ちてきて・・・と大変でしたが、13年以上経った今では壁を触っても錆が手に付かなくなり、色も落ち着いてきました。当初は訪れた方のほとんどが「何ですか、これは?」という反応でしたが、最近では初めての方でもあまり驚かれません。こちらとしてはびっくりしてくれたほうが面白いのですが、これは、時が経ってこの建物が”西光寺の本堂”として、この空間に馴染んだということなんだなあと思っています。

 

西光寺 本堂 入口

〈本堂 入口〉 扉は鏡面仕上げで、入口に立った時に自分の姿がはっきりと映ります。本堂に入る前に自分の外見と内面を見つめなおし、きちんと整えるために鏡になっているのですが、自動ドアであるため近くに立つとすぐ開いてしまいます。少し離れたところに立って自分と向き合い、それから中に入ると、入った瞬間にパッと世界が変わるのを実感できます。

 

〈コールテン鋼の外壁〉 コールテン鋼の様々な表情についてはこちらの記事で

コールテン鋼 本堂 外壁

 

〈内陣の様子〉

井ノ口町 西光寺 内陣平成29年秋に本堂内部を改修しました。新築する時は本堂を宗教的儀礼だけでなくその他の用途にも使えたらいいなという思いがあり、お内陣をステージにも変更出来るように作っていただいたのですが、状況や考え方が変わり、本堂は”阿弥陀さまがおられる世界”として、お内陣は”阿弥陀さまのお浄土”として、お参りに来られた方がそういう感覚を感じられるような場所にしたいということで、設計者の吉村英孝さんにお願いしました。平成31年春に親鸞聖人の須弥壇を京都の小堀さんに納めていただき、改修工事は完了しました。

 

改修についての記事はこちら

もともと明るい本堂でしたが、改修によって窓から入ってくる光の雰囲気が変わりました。1人で本堂にじっと座っていると、お浄土の光に包まれているような感じがします。『仏説無量寿経』に阿弥陀さまの光明のお徳を12種類の光で称讃してあり、親鸞聖人も『正信偈』の中でおっしゃっておられますが、

「①無量光(むりょうこう)。量(はか)ることのできない光。②無辺光(むへんこう)。際限のない光。③無碍光(むげこう)。なにものにもさえぎられることのない光。④無対光(むたいこう)。くらべるもののない光。⑤炎王光(えんのうこう)。最高の輝きをもつ光。⑥清浄光(しょうじょうこう)。衆生のむさぼりを除くきよらかな光。⑦歓喜光(かんぎこう)。衆生のいかりを除きよろこびを与える光。⑧智慧光(ちえこう)。衆生のまどいを除き智慧を与える光。⑨不断光(ふだんこう)。常に照らす光。⑩難思光(なんじこう)。おもいはかることができない光。⑪無称光(むしょうこう)。説きつくすことができず、言葉もおよばない光。⑫超日月光(ちょうにちがっこう)。日月に超えすぐれた光。」『浄土真宗聖典(注釈版)pp.1503-1504』

というような清らかなお浄土の光です。

浄土真宗の本堂としては決して広いとは言えませんが、古来の本堂が表現している”仏さまがおられる空間”とは全く違った形で”阿弥陀さまの光あふれるお浄土”を体感していただけると思います。晴れた日であれば太陽の動きによって光の入り方が異なります。

ぜひ本堂にお参りください。ただ、本堂は通常施錠しており、法事などで使用中の場合もありますので、お越しになるときは必ずお電話でご連絡くださいますようお願いいたします。

グッドデザイン賞 西光寺

設計者の吉村英孝さんが2007年度のグッドデザイン賞を受賞されました。

須弥壇 白像
須弥壇(しゅみだん)の白象
天蓋 天女
天蓋(てんがい)の天女さま
礼盤 螺鈿
椅子式の礼盤 螺鈿(らでん)細工(青貝)
 猫足がかわいい